東洋医学で考える花粉症、3つの症状別事前対策

鍼灸適応症状

こんにちは。Fijiです🐎。

もうすぐ待望の春!なのに花粉症が気になるかたへ

この記事は

  • 花粉症で困っている。
  • 薬に頼らず、根本治療したい。
  • 東洋医学や鍼灸に興味がある。
  • どんな考え方で治療するの?
  • 自分でできる対策はあるのかな?

とお悩みの方に鍼灸受診のきっかけになるようお届けします。

Fiji
Fiji

Fiji🐎は東洋医学に基づく鍼灸師歴10年以上です。

日々様々な病の治療や予防に取り組んでいます。

私がどんなふうに花粉症を東洋医学的に捉え、患者さんの治療をさせていただいているか、同じようなお悩みを持つ皆さんのお力になれるよう、患者さんに説明する時のようにお伝えしますね。

日本では西洋医学が主流ですが、このブログをご覧になった方が東洋医学や鍼灸の考え方を身近に感じ、受診してみるきっかけになれば嬉しいです。

寒熱(かんねつ)という考え方

東洋医学には寒熱(かんねつ)という考え方があります。

お体が丁度よい状態より

 冷えて寒い傾向にあるのか、

 熱い傾向にあるのか、 という分け方です。

Sneezing man

花粉症にこの考え方を当てはめてみましょう。

東洋医学では花粉は花粉症発症のきっかけにはなりうるけれど、本当の原因は素体(そたい、個人個人のお体の状態)によると考えます。

例えばスギ花粉が原因なら山間部に多くの患者さんがいそうなものですが、実際は都会に患者さんが多いのです。

緑の少ない地域でも様々な症状を抱えて困っている方が大勢。

症状も目の痒み、鼻水、くしゃみなど様々。

どうしてなのでしょう?

花粉症症状の多くはお体の上の前に出ますね。

そこに多すぎる熱があるため、

 目が痒くなったり⇒痒いところはたいてい熱を持っていますね?

 目を洗いたくなったり⇒洗うと冷やされますね?

 熱すぎる上の前を冷やそうと⇒水が集まってくると鼻水

 気血が上に上りすぎて行き場を失ったときには⇒くしゃみや咳。 

(一番上は頭蓋骨で囲まれ気血はそれ以上、上には行けないのです。)

東洋医学ではこんな風に考えます。

ここでちょっと余談ですが、よく似た例を挙げますね。

膝にたまった水を抜いてもらってもすぐにまた水が溜まってくる

それは膝に炎症があるのに炎症を治さず水を抜いてしまったため

また炎症の熱を冷まそうと膝に水が集まってくるの。

鼻水もそんな感じです。

三因制宜(さんいんせいぎ)という考え方

東洋医学には

 因地:場所により

 因時:季節により

 因人:人により

治療方法が変わる、という考え方があります。

例えば筋トレで鍛えあげた大柄で筋肉質なマッチョ男子👦と

手芸が趣味で一日中お部屋でアクセサリーを作っている小柄な女性👩では

同じ花粉症でも治療方法が異なる可能性があるということです。

ですから老若男女問わず一律同じお薬、ということにはなりません。

さて、本格的な花粉症の季節の前に皆さんができることをお伝えしますね。

花粉症ー目の症状には:

目の痒み、充血、涙、起床時に目やにでネバネバ、目が開けられない等

今からできる対処法⇒

味の濃い物・揚げ物・チョコレートやなどポテトチップスなど高カロリーなお菓子を控えましょうか。

(目的:体の中に余分な熱をため込まないためなの。)

PC、スマホ使い過ぎないよう、例えば30分に1回程度遠くの緑を見るといいですね。

(目的:目を使い過ぎて目に熱がこもることを防げます。)

適度な運動をする。

(目的:上半身に停滞している多すぎる熱を全身に巡らせることができます。)

花粉症ー鼻の症状には:

鼻水・鼻づまり等

今からできる対処法⇒

飲み過ぎ食べ過ぎ注意、甘いジュースなども控え目にしましょうか。

(目的:体の中に余分な湿気があると鼻水として上前に集まりやすいのでため込まないようにします。)

適度な運動をして発汗・発散しておくといいですね。

手足に発汗してべたつく方は解消されますよ。

花粉症ー口の症状には:

くしゃみや咳等

今からできる対処法⇒

コーヒー、緑茶などカフェイン類を控えましょう。

(目的:春は木の芽時。まだ気温は低くても自然界は春の準備を始めています。

人間も大自然の一部でほかの季節よりも気が上に上りやすくなるのです。)

適度な運動をすると気血の巡りがよくなり上りすぎた気血が必要な場所に動きます。

以上が実証の方向け。

虚実という考え方については以下の風邪の記事もご覧くださいね。

以下は虚証の方向け。

すでにエネルギー不足な方は運動や発汗でさらに疲労する可能性があります

本来、お体の上半身に50%、下半身に50%のエネルギーをバランスよく保持するのが理想です。

虚証の方は下半身にエネルギーを保っておく力が弱く、例えば下半身に30%ぐらいのエネルギーとなり、虚熱といって上半身に70%ぐらいのエネルギーが偏ることもあります。

そんな方は過度の運動や発汗は悪化の原因になりかねません。

この時期、お仕事やお勉強など無理しすぎない、ということを意識してみてくださいね。

いかがでしたか?

東洋医学では花粉除去や鼻水、くしゃみなどの症状を取り去ることだけを目的にせず、ご本人のお体のバランスを整えることで根本原因を取り除くことに力を注ぎます。

そしてこんな考え方をもとに実際にその日そのお体の状態に最適なツボを選んでオーダーメイドの鍼灸治療させていただくんですよ。

気という考え方

気というと怪しげに聞こえるかもしれませんね。私もそうでした。

でも日本語には「気」を含む多くの表現があります。

気のせい、気持ち、気分など…。

東洋医学ではすべてのものの根本は気と考え、

その気が体の中をさ~っと停滞することなく巡っていると

病気(ほら、ここでも「気」が出てきましたね)にならず健康、と考えます。

お体も頑張りすぎると回復に時間がかかりますから無理なさらないようにね。

コロナで閉塞感の強い時代だからこそ待望の春を楽しんで下さい。

皆さんが少しでも楽に待望の春を満喫できれば嬉しいです。

このブログでは私の学んだ東洋医学を誠心誠意お伝えしていますが、皆さんのお体の現状を実際に拝見できていないため、上記パターンに当てはまらない場合もあります。

最後までお読みいただきありがとうございました!

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参考:

東洋学術出版社 中医内科学(2009年出版)

燎原書店 症状による注意診断と治療 上巻 下巻

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