こんにちは、Fijiです🐎。
梅雨空と初夏のような陽気が目まぐるしく入れ替わる今日この頃、いかがお過ごしですか?
ところで、PC作業後に瞼がピクピク痙攣、
「あれ?」
おしゃべりしていたら唇がピクピク勝手に動く、
「ん?」
そんな経験ありませんか?
痛みを伴うこともなく、ほんの一瞬の出来事で見逃していませんか?
どんなに些細な症状だとしてもお体からのSOSです。
この記事は
- 顔面けいれんで困っている。
- 薬に頼らず、根本治療したい。
- 東洋医学や鍼灸に興味がある。
- どんな考え方で治療するの?
- 自分でできる対策はあるのかな?
とお悩みの方に鍼灸受診のきっかけになるようお届けします。
Fiji🐎は東洋医学に基づく鍼灸師歴10年以上です。
日々様々な病の治療や予防に取り組んでいます。
私がどんなふうに顔面けいれんを東洋医学的に捉え、患者さんの治療をさせていただいているか、同じようなお悩みを持つ皆さんのお力になれるよう、患者さんに説明する時のようにお伝えしますね。
そしてこのブログをご覧になった方が東洋医学や鍼灸を身近に感じ、受診してみるきっかけになれば嬉しいです。
顔面けいれんはほとんどの場合、痛みはないことが多く、一過性のためすぐに忘れてしまう方も多いです。
でも、繰り返しになりますがどんなものでも症状はお体からのSOSです。
どんな症状でも言えることですが、休息しても症状が徐々に強くなったり、長期化してきたら東洋医学を正しく学んだ鍼灸師や病院受診も検討してみてくださいね。
西洋医学では眼瞼(がんけん)ミオキミアや顔面けいれんと呼び、顔面神経の側を走る血管が、ストレス、疲れ、睡眠不足などの悪化要因のため異常行動を起こして発症すると診断するようです。
東洋医学では顔面抽搐(がんめんちゅうちく)と呼び、大まかに以下の5つの原因を考えます。
寒い風邪をひいたパターン
はい、毎回、どんな症状でも東洋医学では風邪をひいていないか、をまず疑います。
風邪は万病のもとと呼ばれるように、ありとあらゆる症状を急性に引き起こすからです。
よくある随伴症状:
寒気がする。
頭痛や肩こり、鼻詰まりなど風邪の初期症状がある。
患部に風が当たるような感じがする。
舌の上に生えている苔が水っぽい。
ご自分でできる対策:
冷えて風邪をひいている可能性が高いので暖かくしてゆっくり休養し、まず風邪を治しましょうか。
以下の風邪の記事もご参考くださいね。
ストレスが原因で気血が巡らないパターン
ストレスを受け続けると五臓六腑のうち肝の臓に影響がでます。
そう、肝臓は沈黙の臓器と言われますね。
黙って我慢してくれる。
そうしているうちに全身にくまなくサーっと気血が巡らず停滞します。
こんな時、お体は「う~ん、動きたいよ~」となりピクピクがおこります。
よくある随伴症状:
ストレスに伴って症状が悪化する。
ピクピクする部位が移動することがある。
イライラ、怒りっぽい。
憂鬱感。
頭のふらつき。(ふらつきも揺れ≒震え、と考えます。)
耳鳴り。
ご自分でできる対策:
家事・育児・お仕事・勉強・ゲームなど、ついつい夢中になってしまいますね。
まじめな方ほど根を詰めてしまいます。
が、一生懸命何かに打ち込むことは素晴らしい一方で、お体にとっては負担になっていることがあります。
症状はお体が現状がしんどいよ~、と言っていると考えましょうか。
そしてほんのちょっぴりでも気分転換をしましょ。
血が不足しているパターン
ストレスが長期化して気血が巡らない状態がさらに続くと血が足りない血虚(けっきょ)という状態になります。
特にPC作業、スマホやゲームでは肝の臓に蓄えている血がたくさん消費されます。
筋肉に栄養を与えるはずの血が足りなくなってきます。
目の奥には肝臓の経絡、顔面の瞳から下方向に胃腸の経絡が流れていて、潤沢に血が流れないと目や口唇まわりの筋肉がピクピク勝手に動くようになりがちです。
よくある随伴症状:
光がまぶしい、サングラスをかけたくなる。
爪が薄い、割れやすい。
女性なら月経後半に疲労感が出てくることも。
ご自分でできる対策:
PC作業やスマホ操作、ゲームなど長時間継続すると指数関数的に眼精疲労が蓄積され、一気にダメージが来ます。
「コロナ感染者数が指数関数的に増加」というグラフを最近、よく見たのではありませんか?
ある時、今までのペースをはるかにしのぐ勢いで疲労してしまうので、時々休憩を挟んでみませんか?
それができない場合、お部屋に緑を置いて時々眺めてみたり、いかがですか?
歯の治療はしてもピクピクの治療、まだまだ一般的でないですね。
体の中で風が吹くパターン
体の中で風が吹くってどういうこと???
東洋医学ではめまい、痙攣、引きつり、震えなどを震える症状を内風(ないふう=体の中で風が吹く)が起きている、と言います。
体の中で血が不足したり、
体に熱がこもりすぎたり、
体の陰分(つまり、水)が減りすぎたり、
ストレスが長期化することで風のような動きがおこると考えるんですよ。
よくある随伴症状:
春に起こりやすい。
怒りと痙攣が連動する。
頭痛やふらつき。
上半身に遊走性に起こりやすい。
ご自分でできる対策:
めまいやふらつきが起こったらまず
「お体がSOS信号を出している」
と思ってあげてください。
がんばりすぎていませんか?
睡眠は足りていますか?
ストレスを溜め込んでいませんか?
お体に聞いてあげましょ。
そして発散しましょ。
体の中で風が痰と結びついたパターン
暴飲暴食、味の濃いもの、揚げ物、脂っこいもの、甘いものを常に取りすぎているとお体の中で消費されずに余ってきて痰になります。
「痰」は一般に喉に溜まるアレだけを思い浮かべがちですが、痰はお体のありとあらゆる場所にべっとりへばりついて気血の流れを阻害してしまいます。
そして筋肉にも影響してピクピクの原因にもなります。
よくある随伴症状:
顔面神経麻痺の後にピクピクが残ることがある。
顔の浮腫み。
患部の痺れ感や蟻走感(ぎそうかん、虫が皮膚表面をはうような感じ)。
めまい。
(痰を出すための)咳。
舌がぼってり腫れたように大きい。
舌の上に生えている苔が白く分厚い。
ご自分でできる対策:
暴飲暴食は顔面けいれんに限らず控えたほうがいいですね。
たまには羽目を外して食べることもあると思います。
そんな時は運動して消費を促し、体内に残さないようにしましょ。
体内に余剰なものが溜まりすぎると動くのがおっくうになってますます停滞、という悪循環になります。
上記、いかがでしたか?
顔面けいれんはほんの数秒、あれ?と思うや否やなくなる軽いものから、一日に何度も他人が見ても気づくくらいの場合もあり、外出が楽しくなくなる人もいます。
東洋医学は未病治(みびょうち=未(いま)だ病(や)まざるを治(ち)す)を目指しています。
まだはっきりとした病気になる前の前兆の段階で治してしまいましょう、ということです。
例えばがん保険、備えあれば憂いなし。
確かにそうだとは思いますが、その病気にならないと保険金がでないなら、予防にお金やエネルギーを使いませんか?
すべての症状に対して同じことが言えると思います。
痛くなる前に治す、って大事だね。
今回の症状と関連して、顔面神経麻痺についても以下の記事をご参考にしてくださいね。
東洋医学ではこんな考え方をもとに、実際にその日そのお体の状態に最適なツボを選んでオーダーメイドの鍼灸治療させていただくんですよ。
お体も頑張りすぎると回復に時間がかかりますから無理なさらないようにね。
このブログでは私の学んだ東洋医学を誠心誠意お伝えしていますが、皆さんのお体の現状を実際に拝見できていないため、上記パターンに当てはまらない場合もあります。
最後までお読みくださりどうもありがとうございました!
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参考:
東洋学術出版社 中医内科学(2009年出版)
燎原書店 症状による注意診断と治療 上巻 下巻