こんにちは、Fijiです🐎。
もう夏至、一年の半分が過ぎたと思うと時の流れは早いですね。
いかがお過ごしですか?
今回は前回お伝えしていたように顔面神経麻痺について記事にしますね。
この記事は
- 顔面神経麻痺で困っている。
- 薬に頼らず、根本治療したい。
- 東洋医学や鍼灸に興味がある。
- どんな考え方で治療するの?
- 自分でできる対策はあるのかな?
とお悩みの方に鍼灸受診のきっかけになるようお届けします。
Fiji🐎は東洋医学に基づく鍼灸師歴10年以上です。
日々様々な病の治療や予防に取り組んでいます。
私がどんなふうに顔面神経麻痺を東洋医学的に捉え、患者さんの治療をさせていただいているか、同じようなお悩みを持つ皆さんのお力になれるよう、患者さんに説明する時のようにお伝えしますね。
そしてこのブログをご覧になった方が東洋医学や鍼灸を身近に感じ、受診してみるきっかけになれば嬉しいです。
おじいちゃん、どうしたの?
ラーメンのスープが…。
口からこぼれる!
なんだ、なんだ???
しゃべりにくいし。。。
脳卒中?
ある日突然顔の一部分が動かない、といった急な麻痺。
なんとなく動きにくいなぁ、といった緩やかな発症。
あるいは生まれつきなど様々な顔面神経麻痺があります。
どんな発症でもご本人も周囲の方もとても不安なことだと思います。
この記事を読むことで、私が顔面神経麻痺をどんなふうに東洋医学的に捉え、患者さんの治療をさせていただいているか、同じようなお悩みをお持ちの皆さんの少しでもお力になれるよう患者さんに説明する時のようにお伝えしますね。
お役に立てれば嬉しいです。
西洋医学では、顔面神経麻痺とは表情を作る筋肉を支配する顔面神経が麻痺してしまい、表情筋の動きが悪くなる病気のこと、としています。
中枢性と末梢性に分かれ、中枢性は脳梗塞や脳出血など脳血管障害によるとしていますが、患者数は顔面神経麻痺全体の1%以下。
大半は末梢性で単純ヘルペスウィルスが原因となる「ベル麻痺」や、水痘帯状疱疹ウィルスが原因となる「ハント症候群」などです。
ほかに先天的原因、耳下腺腫瘍、あるいは自己免疫疾患や全身疾患である糖尿病などが起因することもあります。
味がわからない、など味覚に変化が出たり、涙や唾液の分泌異常を感じる人もあります。
口眼喎斜(こうがんかしゃ)または口眼歪斜(こうがんわいしゃ)
東洋医学では顔面神経麻痺は口眼喎斜(こうがんかしゃ)、口眼歪斜(こうがんわいしゃ)と呼び、口や目がゆがんで閉じられないことを言います。
また、ウィルスや腫瘍などを原因とするのではなく、全身の状態が主訴患部を流れる経絡に影響して、顔面の気血の流れを阻害して麻痺を発症する、と考えます。
風邪をひいたパターン
毎度おなじみ、東洋医学ではどんな症状でもまず風邪の影響ではないか、と疑います。
よくある随伴症状:
発症が急。
頭痛・肩こり・鼻水など風邪の初期症状を伴います。
それ以外に風邪の種類によって以下のような特徴があります。
寒い時期の風邪⇒
- 患部に緊張感を伴う。
- 腫れぼったい。
- ゾクゾク寒い。
- 舌の上に生えている苔が白く水っぽい。
暑い時期の風邪⇒
- 患部に熱感を伴う。
- 舌の先が少し赤い。
湿気の風邪⇒
- 患部が腫れぼったい。
- 瞼の浮腫を伴うことがある。
ご自分でできる対策:
毎回ご紹介しますがぜひ風邪の記事をご覧になって、まず風邪を治しましょう。
私たち人間は驚くほど頻繁に風邪(ふうじゃ、一年中吹いている病気の原因になりうる風)の影響を受けています。
でも「風邪をひいた!」と気づく前に皆さんのお体が自己治癒力で治してくれています。
過労など体力不足で自力で治せなかったときに「あ~あ、風邪ひいちゃった」と自覚することがほとんどなんですよ。
精神的ストレスが原因で気血が停滞したパターン
またまた登場!精神的ストレスが原因!
現代社会の一員として日々生活しているとストレスと無縁でいることはむつかしいですね。
体調がよくなければなおさらストレスを強く感じてしまいます。
よくある随伴症状:
顔面神経麻痺を発症する前から顔面けいれんを感じることが増えていた。
精神的な抑うつ、憂鬱感、例えば誰かと口論になる、仕事で嫌な思いをするなどに伴い顔面神経麻痺を発症。
ため息が多い。
わき腹の張るような痛み。
イライラ、易怒。
様々な不定愁訴を抱えた女性の発症が多い。
ご自分でできる対策:
ストレスを抱えた状態が長く続くとお体の中で気血がスムーズに流れられなくなり、あちこちで停滞して症状を引き起こします。
どんな人にもそれぞれストレスがありますが、何とか解消する方法を探しましょうか。
運動でもカラオケでも食べ歩きでもなんでもOK。
あるいは何か没頭できること、発散できることがあるといいね❤
ストレスのもとになる同じ現象が起こったとしても、お体の中で気血が停滞していなければ
「まぁ、いいか」と言えることがあるかもしれません。
顔面けいれんは以下の記事もご覧くださいね。
体の中で風が起こったパターン
1つ目の風邪をひいたパターンは体の外で吹く風、外風(がいふう)の影響、と東洋医学では考えます。
体の中で風?と思うかもしれませんね。
でも、何か突発的にイライラっとすることが起こると、頭に血が上るような状態になり、体の中で風が起こると考えます。
これが内風(ないふう、体の中で風が起こる)です。
前出の顔面けいれんの記事もご参考くださいね。
よくある随伴症状:
顔面神経麻痺発症以前から顔面の筋肉がぴくぴく勝手に動く。
肢体の痺れ感。
めまいが徐々に強くなる。
耳鳴り。
ご自分でできる対策:
上記精神的ストレスが原因のパターン同様、ストレスと上手に付き合えるといいですね。
ストレスを抱えた状態が長期化するとお体が過緊張状態になります。
つまりいつも臨戦態勢でリラックスできなくなります。
それも徐々に緊張が強くなっていくので過緊張であることすら気が付きません。
鏡の前で肩の力を抜いてみませんか?
もしも力が抜ければ力んでいた、ということになりますね。
深呼吸、手足ぶらぶらバタバタしてみるといいですよ。
体の中で痰が悪さをしているパターン
痰もお体に様々なお困り症状をもたらします。
東洋医学では「原因不明の症状にはまず痰を疑え」という言葉もあるくらいです。
喉だけでなくお体のあちこちに停滞すると考えます。
よくある随伴症状:
痺れ感。
蟻走感(虫が這うような感じ)。
舌のこわばり。
瞼の浮腫み。
痰の絡むような音。
吐き気。
体が重だるい。
口の渇きを感じでも水は飲みたくない。
ご自分でできる対策:
顔面に流れる経絡の中には胃腸に関係の深い経絡があります。
日頃から味の濃いもの、脂っこいもの、甘いものの食べ過ぎやお酒の飲みすぎが続くと痰となって体内にとどまってしまい、経絡の流れを阻害してしまいます。
食べ過ぎたね、飲みすぎたね、というときはぜひ運動して発散しておきましょう。
気血不足のパターン
加齢・過労に伴って、あるいは出産後気血が不足しているときに起こりがち。
出産は病気ではありませんが、母体の気血を使って赤ちゃんを育むという壮大なプロジェクト。
出産後、ママは血が足りなくなることがあります。
例えば髪の毛が抜けやすくなったり、お日様の光がまぶしくて仕方ない、といった血虚(血が足りない)状態になります。
すると顔面まで気血が十分巡らず顔面神経麻痺を発症することがあります。
よくある随伴症状:
息切れ。
易疲労。
物を言うのがおっくう。
ご自分でできる対策:
まず十分な休養と体力を回復するようにしましょう。
出産直後のママは、上のお子さんがいたり、職場復帰しなければならなかったり、ゆっくりする間もないかもしれませんね。
ぜひパパやご家族の協力をお願いしてみませんか。
筋肉は使わずにいるとすぐに痩せてしまいます。
表情筋も同じこと。
顔面神経麻痺を発症してしまったらできるだけ早期に受診しましょう。
できれば東洋医学をしっかり学んだ鍼灸師を訪ねてみませんか?
東洋医学の考えでは、口眼歪斜の治療は単に表情筋の麻痺の問題だけではなく、卒中風(そっちゅうふう)と呼ばれる脳血管障害の予防につながります。
東洋医学的な顔面神経麻痺の発症機序を考えると、ステロイド剤やボトックス注射が有効でないケースがあるのは当然かもしれません。
いかがでしたか?
東洋医学ではこんな考え方をもとに、実際にその日そのお体の状態に最適なツボを選んでオーダーメイドの鍼灸治療させていただくんですよ。
お体も頑張りすぎると回復に時間がかかりますから無理なさらないようにね。
このブログでは私の学んだ東洋医学を誠心誠意お伝えしていますが、皆さんのお体の現状を実際に拝見できていないため、上記パターンに当てはまらない場合もあります。
最後までお読みくださりどうもありがとうございました!
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参考:
東洋学術出版社 中医内科学(2009年出版)
燎原書店 症状による注意診断と治療 上巻 下巻