こんにちは、Fijiです🐎。
暦の上では8月7日は立秋ですが、
「秋なんて来るの~?」
というくらい、連日の酷暑ですね。
皆さん、いかがお過ごしですか?
月経がね、
もう来ちゃった~。
びっくり(*_*)
暑いからね…。
東洋医学的にはその患者さんの体質を考えると納得の反応なのですが、彼女にしてみれば???ですね。
この記事は
- 頻発月経で困っている。
- 薬に頼らず、根本治療したい。
- 東洋医学や鍼灸に興味がある。
- どんな考え方で治療するの?
- 自分でできる対策はあるのかな?
とお悩みの方に鍼灸受診のきっかけになるようお届けします。
Fiji🐎は東洋医学に基づく鍼灸師歴10年以上です。
日々様々な病の治療や予防に取り組んでいます。
月経は女性にとって生理現象で病気ではありません。
ですが、近年痛み止めを服用しなければ、日常生活に支障をきたしてしまうほどつらい思いをしている女性が増加の一途。
そのことが理由で仕事を辞めなければならない方も無視できない数です。
今回から以下の予定で月経についてシリーズで記事にしようと思います。
- 頻発月経
- 稀発月経
- 無月経
- 月経困難
- 不正性器出血
晩婚化に伴い不妊治療を受ける方も増加していますね。
ただ、その前に月経が正常に来潮していることはとても大切です。
私がどんなふうに頻発月経を東洋医学的に捉え、患者さんの治療をさせていただいているか、同じようなお悩みを持つ皆さんのお力になれるよう、患者さんに説明する時のようにお伝えしますね。
そしてこのブログをご覧になった方が東洋医学や鍼灸を身近に感じ、受診してみるきっかけになれば嬉しいです。
月経とは
以下、ウィキペディアからの抜粋です。
月経とは成熟した女性の子宮内膜が周期的に剥離・脱落する際に生じる生理的出血。
個人差はあるが思春期に始まり閉経時期までおよそ28日周期で通常3日から7日間続く。
生理周期は目安としては25日~38日、中には24日以内に次の月経が訪れる人もいれば39日以上の間隔があく人もいます。
期間は3~7日ですが、中には2日で終わる人も8日以上続く人もあり、出血量は20未満-140ml以上と個人差があります。
経行先期(けいこうせんき)
頻発月経を東洋医学では経行先期と言い、月経周期が21~23日より短縮することを指します。
この間終わったばかりなのに、という状態です。
東洋医学ではお体に起こっていることにはすべて理由があると考えます。
偶然ではありません。
そして人の体には素晴らしい自然治癒力が備わっています。
体を一定の良い状態に保つ恒常性という働きです。
病気の原因になるほどの熱(=邪熱、じゃねつ)が体に溜まったとき、それを体外に排出しようとして月経も予定を繰り上げて起こることがあるのです。
邪気や邪熱については以下の記事もご覧くださいね。
お体の中で多くなりすぎた邪熱の排出ルートは色々あります。
夏なら発汗、排尿、排便や月経血として出ていきます。
- いらないものが出ていく時の汗はべたべた、中には白いブラウスが黄ばむほどの方もいますね。
- 尿に邪熱が含まれているときは濃い黄色になり、尿の臭いが強くなります。
- 便に邪熱が含まれているときは濃い茶色、便の臭いが強く、コロコロ便傾向になります。
月経の血にも色や性状に違いがあることはお気づきでしょうか?
正常な経血の色は指を切ったときに出る血より少し濃く、少し粘りがあります。
- 邪熱を排出する場合、出血量は多くなりがち。
- 色は濃くなりがち。
- 性状はいつもよりドロッとすることが多く、中にはレバー状の血塊が含まれることもあります。
思い当たる方、いますね?
経行先期にはざっくり以下のようなパターンがあります。
熱傾向が多いですが、お体が弱っても起こります。
血に邪熱が多いパターン
まず、先に述べた「もう来ちゃった~」の患者さん。
普段からたくさん食べ、よく飲み、猛烈に仕事をして、常に精神的ストレスがいっぱい。
するとお体は熱傾向になります。
邪熱を排出すべく月経が早まります。
よくある随伴症状:
出血量がとても多いので夜用ナプキンを何度も交換する必要がある。
経血の色は濃い、または血豆のような暗紫。
経血はねばねばして臭いが強い。
冷たいものを飲みたがる。
体を温めるのは嫌だ。
便秘。
出血すると体が楽になる。
ご自分でできる対策:
日ごろから肉食系の食事が多い、脂っこいもの、味の濃いもの、過度の飲酒などで、お体が熱に傾いていると、夏の暑さがさらにお体に悪影響(=熱)を与えて月経が早まることがあります。
陰陽のバランスよく食べることが一つのカギです。
ちょこっと陰陽の復習です☯
人の体は陰陽のバランスが良いと健康です。
陰陽って?と思った方。
陰は水、静的、夜、眠る、女性、食べ物では太陽に向かって育つもの=例えば葉っぱ野菜など。
陽は太陽、動的、昼、活動する、男性、食べ物では陽の生き物=牛の肉、揚げ物など。
陰陽については疲労や寝汗の記事もご参考くださいね。
精神的ストレスが高じたパターン
精神的ストレスが常態化すると気血がお体をスムーズに流れることができなくなり、様々な場所につらい症状をもたらします。
よくある随伴症状:
月経量は安定しない。
経血の色は赤から紫っぽい。
精神的ストレスの増加に伴い、症状が増悪。
月経前や月経中に胸やわき腹・下腹部が張る。
いらいらする。
怒りっぽい。
口が苦い。
出血すると体が楽になる。
ご自分でできる対策:
現代社会ではストレスなしで生活することは難しいですね。
例えば、仕事などでやるときはやる、と決めて、一段落したらご自分を褒めてあげましょうよ~。
自分の好きなことに没頭してみたり、気分転換を上手に取り入れられるといいですね。
柑橘系、あるいはラベンダーなどのエッセンシャルオイルを使ってみるのはいかがですか?
好きなお香をたいたり、入浴剤を使ってみるのもいいですね。
香りのよい食材を積極的にとるなどはいかがですか?
長期化して血がレバー状になったパターン
ストレスが高じたりして気血の流れがスムーズでない状態が長期化すると血がドロドロ、レバー状になってきます。
その状態がさらに続くと熱化してくると考えます。
よくある随伴症状:
経血の色が濃くなったり、暗紫色の血塊が混じる。
舌に血豆のような暗紫色の点が現れる。
顔色が暗く沈む。
下腹部の膨満感。
血塊を排出すると体が楽になる。
ご自分でできる対策:
血がドロドロしてくるとなかなか自分だけで解決することがむつかしくなってきます。
日ごろからよく運動をして発散して、気の巡りをよくしておくのがいいですね。
体の水分量が減って熱傾向のパターン
長患いや過度の疲労の結果、お体の陰(=水分)が減っています。
樹木で例えると枯れてきている状態で、弱りによってお体が熱傾向になることがあります。
よくある随伴症状:
経血量は少ない。
経血の色は赤。
血塊は少ない。
頬の紅潮。
腰や膝の痛みだるさ。
不眠。
手掌や足底、胸の熱感。
午後の微熱。
ご自分でできる対策:
これ以上疲れないようにゆっくりできるといいですね。
お仕事や子育て、家事・介護などでゆっくりできないにしても、周囲の方に
「少し手伝ってもらえると嬉しい❤」
と言えると助かりますね。
体が疲労困憊しているパターン
長患い、加齢、過労、度重なる出産などのため気力・体力不足で血がだだ洩れになっている状態です。
この場合、経血といえども漏れれば漏れるほど疲労してきます。
よくある随伴症状:
経血はさらっと希薄で色が淡く、出血量が多い。
疲れやすい。
動悸・息切れ。
食欲不振。
四肢がだるい。
顔や瞼のむくみ。
ご自分でできる対策:
これ以上疲れないようにゆっくり過ごしてくださいね。
過度な発汗は避けてね。
栄養のバランスが整った食事を心がけて、それでも改善しないなら早めに病院受診も視野に入れてくださいね。
該当するパターンはありましたか?
実際読者の皆さんに鍼治療をすることができないので、なかなか直接的な解決策をご提示できず歯がゆいです。
「お体はこんな理由があって月経が早くなっている、だからこういう方向に向かえば楽になる」とイメージしていただく一助になれば、と思います。
月経不順には卵巣や子宮に器質的あるいは機能的な問題がある場合があります。
何か変だなぁ、と思いながらがまんしていると治りにくくなります。
スマホで低用量ピルを購入できる時代ですが、軽く自己判断せず、長引く場合は基礎体温を一定期間測って病院受診も検討してくださいね。
たとえ病院受診するにも医師に具体的な解決策を質問することができます。
症状を詳しく説明できれば適切な漢方薬を処方してもらうことも可能です。
今なら漢方薬の内容はネットで確認できますね。
お役に立てれば嬉しいです。
月経でお困りの方は以下の記事もご覧くださいね。
いかがでしたか?
東洋医学ではこんな考え方をもとに、実際にその日そのお体の状態に最適なツボを選んでオーダーメイドの鍼灸治療させていただくんですよ。
お体も頑張りすぎると回復に時間がかかりますから無理なさらないようにね。
このブログでは私の学んだ東洋医学を誠心誠意お伝えしていますが、皆さんのお体の現状を実際に拝見できていないため、上記パターンに当てはまらない場合もあります。
最後までお読みくださりどうもありがとうございました!
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参考:
東洋学術出版社 中医内科学(2009年出版)
燎原書店 症状による注意診断と治療 上巻 下巻